酒は百薬の長?万病のもと?②
前回はお酒の体への影響についてお伝えしました。残念ながら、「酒は百薬の長」にはならないということがわかりましたね。それどころか、悪影響がたくさんありました。
しかし、人付き合いで飲まなきゃいけない場面があったり、お酒を飲んでリフレッシュしたいときもあると思います。今回のパート②では、お酒の適正量と上手な付き合い方についてご紹介します。
お酒の適正量
厚生労働省は、「節度ある飲酒」を、1日の平均純アルコール量で約20g程度とし、「生活習慣病のリスクを高める量」を、1日の平均純アルコール摂取量で、男性40g以上、女性20g以上としています。女性は一般的に男性と比べ、体内の水分量が少なく、分解できるアルコール量も少ないです。また、エストロゲン(女性ホルモン)等の働きによりアルコールの影響を受けやすくなります。
女性の場合、1日あたり23g以上のアルコールを摂取する習慣がある人は、「ときどきお酒を飲む人」「お酒を飲まない人」と比べて、なんと3.6倍も肝臓がんの発症リスクが高いという研究結果があります。

また、男女ともに60g以上摂取すると、急性アルコール中毒となる危険性があります。十分に注意しましょう。
では、純アルコール量20gとはどの程度なのかというと、以下の通りです。

ここで注意していただきたいのは、「純アルコール量20g程度」は、あくまでも、生活習慣病のリスクが増えはじめるラインを示すものであり、「これ以下なら絶対に安全」という基準ではないということです。
アルコールの分解能力には個人差があり、性別や年齢、体質や健康状態によって影響は異なるため、自分にとっての適量を見極める意識が大切です。
お酒と上手に付き合うために
- 適量を守り、休肝日をもうける

1日のお酒の量は純アルコール20g程度までとし、節度ある飲酒量を守るようにしましょう。その日の体調や、ご自身の体質次第では、20gよりも控えめに調整しましょう。
「500㎖のビール1本じゃ足りない!」という方は、2本目はノンアルコールビールにしてみる、炭酸水にしてみる、なども試してみてください。なんとなく習慣化していただけで、案外1本だけで満足できてしまうかもしれませんよ。
また、肝臓のためにも、休肝日を設けて肝臓を休ませてあげましょう。週に2日以上の休肝日が理想的です。
- 食事と一緒に飲む

空腹時に飲んだり、一気飲みをすると、アルコールの血中濃度が急上昇し、悪酔いしてしまったり、急性アルコール中毒となる危険性があります。食事といっしょにゆっくりと飲むようにしましょう。
お酒は「エンプティカロリー」といわれ、カロリーはあっても栄養成分はほとんどありません。ビール500㎖のカロリーが約200㎉、白米150g(お茶碗一杯)のカロリーが約250㎉になります。いつもの食事量プラスお酒だとカロリーオーバーとなってしまう可能性があるため食事の食べすぎには注意してください。
お酒を飲む際の食事は、白米の量を飲まない日より少し減らしたり、冷奴や枝豆、お刺身やあぶら身の少ないお肉など、カロリーを抑えた料理がおすすめです。
- たまにのお酒でも飲みすぎない

たまにしか飲まないからと言って、一度に大量にお酒を飲むのは良くありません。体へのダメージだけでなく、ケガなどの事故の危険も増加します。
「ビンジ飲酒」という短時間の多量な飲酒を指す用語があります。この「ビンジ飲酒」をした人は、そうでない人に比べて、ケガを起こすリスクが25.6倍も高いという調査報告があります。急激な血中アルコール濃度の上昇が運動機能や平衡感覚を低下させ、体調悪化だけではなく、ケガの危険性が高まるということです。
忘年会や新年会の飲み放題で、色々なお酒があって、あれもこれも飲みたくなるかもしれません。色々な種類のお酒を飲む「チャンポン」は、味が変わることでお酒を飲む量が増加しやすい傾向があるので注意してください。
- お酒で水分補給をしない

お酒は利尿作用があるため、水分補給にはなりません。水分補給と思って飲んで、逆に脱水症状を招く危険性もあります。
アルコールの利尿作用はお酒の種類によって強弱があります。その原因は、含まれるカリウムの量の違いです。特にビールとワインはカリウムが多く含まれるため、利尿作用が強くなります。ビールに関しては、1ℓのビールを飲むことで1.1ℓの水分を失うと言われています。
また、アセトアルデヒド(アルコールの代謝物)の分解にも水分が必要なため、お酒が残りやすくなることも注意点です。お酒と同じ量のチェイサー(水)を飲むようにしましょう。
- 寝酒しない

アルコールは確かに寝つきをよくします。アルコールが脳内にある神経系に作用し、鎮静効果をもたらすからです。しかし、アセトアルデヒドには覚醒作用があり、アルコールの代謝が進むにつれて目を覚ましやすくなり、睡眠の質は大きく低下してしまいます。
また、アルコールにはバソプレシン(抗利尿ホルモン)の分泌を抑制する作用があります。バソプレシンは夜間につくられる尿の量を少なくするためのホルモンです。そのため、寝ている間にもトイレに行きたくなって覚醒しやすくなります。
お酒を飲まないと眠れないという方は、不眠を根本から解消することが先決です。健康な深い睡眠を得るためには、アルコールの力を借りないようにしましょう。
お酒との付き合い方を誤っては、百害あって一利なしです!体を壊してしまったら飲みたくても飲めなくなってしまいます。楽しく飲み続けたいなら、一度、お酒との普段の付き合い方を振り返ってみてください。
将来の自分のために、飲酒量や休肝日、飲み方など、意識的にコントロールし、健康を大切に守っていきましょう。
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